それでは、早速2つの問題について整理していきます。
問題1:
【問題文】
Bさん(90歳、男性)は介護老人福祉施設に入所することになった。一人暮らしが長かったBさんは、入所当日、人と会話することに戸惑っている様子で、自分から話そうとはしなかった。介護福祉職は、Bさんとコミュニケーションをとるとき、一方的な働きかけにならないように、あいづちを打ちながらBさんの発話を引き出すように心がけた。
このときの介護福祉職の対応の意図に当てはまるものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
【選択肢】
1. 双方向のやり取り
2. 感覚機能低下への配慮
3. 生活史の尊重
4. 認知機能の改善
5. 互いの自己開示
【正解】
1. 双方向のやり取り
【解説】
介護福祉職は一方的な働きかけを避け、あいづちを使いながらBさんからの発話を促すことで、双方向のコミュニケーションを意図していました。他の選択肢が不適切な理由として:
– 感覚機能低下の検討は円滑なコミュニケーションが確立してから行うべき
– 生活史の尊重は重要だが、まずは双方向のコミュニケーションの確立が優先
– 認知機能の状態は現段階では判断できない
– 自己開示は信頼関係構築後に行うべき
問題2:
【問題文】
介護老人福祉施設が開催した夏祭りで、違法駐車の苦情が近隣住民から寄せられた。次回の改善に向けて職員間で対応案を作成した際、PDCAサイクルのアクション(Action)に当たるものとして最も適切なものを選びなさい。
【選択肢】
1. 近隣への騒音の影響について調べる
2. 苦情を寄せた住民に話を聞きに行く
3. 夏祭りの感想を利用者から聞く
4. 来客者用の駐車スペースを確保する
5. 周辺の交通量を調べる
【正解】
4. 来客者用の駐車スペースを確保する
【解説】
PDCAサイクルにおいて:
– P(Plan):計画
– D(Do):実行
– C(Check):評価
– A(Action):改善
駐車スペースの確保は、評価(C)を踏まえた具体的な改善策(A)にあたります。他の選択肢は:
– 騒音調査はCheck段階
– 住民への聞き取りはCheck段階
– 感想収集はCheck段階
– 交通量調査はCheck段階で、次のPlan策定のための情報収集
このように、具体的な改善行動を実施する選択肢4が最も適切なActionとなります。
コメント