生きがい、役割、助けあい(介護福祉士試験問題集)

 

じゃんじゃん問題解いていきましょう

【問題】
近年、人と人、人と社会とがつながり、一人ひとりが生きがいや役割をもち、助け合いながら暮らしていくことのできる、包括的なコミュニティ、地域や社会を創るという考え方が示されている。この考え方を表すものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 ナショナルミニマム(national minimum)
2 バリアフリー社会
3 介護の社会化
4 生涯現役社会
5 地域共生社会

【解答答】
1 × ナショナルミニマムとは、国が国民に保障する最低限の生活水準のことである。日本では日本国憲法第25条に「健康で文化的な最低限度の生活」と規定されている。
2 × バリアフリー社会とは、多様な人が社会に参加する上での障壁(バリア)をなくした社会のことである。
3 × 介護の社会化とは、家庭内・家族が担ってきた介護を社会共通の課題として捉え、社会全体が担っていくという考え方である。
4 × 生涯現役社会とは、企業における高年齢者雇用の拡大や地域における就業機会の確保、社会参加の場の拡大などを通じて、高年齢者が生き生きと暮らしている社会のことである。
5 ○ 地域共生社会とは、地域住民や地域の多様な主体が参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えてつながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会である。

【総括的な説明】
この問題は、今日の社会福祉が目指す理想的な地域社会の在り方について問うものです。各選択肢は以下のような特徴を持つ社会の概念を示しています:

1. 各概念の特徴と位置づけ:
– ナショナルミニマム:国家による最低限の生活保障
– バリアフリー社会:物理的・社会的障壁の除去
– 介護の社会化:介護の社会的支援体制の構築
– 生涯現役社会:高齢者の社会参加の促進
– 地域共生社会:包括的な地域づくりの推進

2. 地域共生社会が最適解となる理由:
– 全世代・全対象型の支援体制
– 住民主体の地域づくり
– 多様な主体の参画
– 分野を超えた連携
– 個人の生きがいと地域づくりの統合

3. 現代的意義:
– 少子高齢化への対応
– 人口減少社会への適応
– 地域の絆の再構築
– 持続可能な福祉社会の実現
– 社会的包摂の推進

このような地域共生社会の考え方は、従来の縦割り的な福祉サービスや対象者別の支援体制を超えて、地域全体で支え合う新しい社会の在り方を示すものとなっています。これは今後の日本の社会福祉の方向性を示す重要な概念として位置づけられています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました